入試に小論文が取り入れらる傾向が強まっています.しかし、小論文の書き方を教わった経験があり、自信を持って本番に臨むことができる人はそう多くはないのでは?では、対策として具体的にはどのような勉強法があるのでしょうか?小論文のテーマは本当にいろいろあります。できうる限りの過去問を入手しそれをとりあえずはやってみることが欠かせません.代表的は課題テーマは、環境問題、地球温暖化、高齢化社会、いじめについてなどがあります.小論文を書くノウハウは当然存在します。それは自分に問いかけるということ.偏りがなく、ほかの誰もが納得でいる考えを探すことです.大切なことは自分のできることから第一歩を踏み出す勇気と行動力です.
<< September 2010 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
連続して行う自問自答
JUGEMテーマ:学問・学校

 今回は、より実際的論作文問題へのアプローチへと進んでいきます。まずはじめに、自身で問いを出して答えるというやり方を連続することで対象を分析していきます。それでは自問自答のトレーニングの例を紹介しましょう。

「1ボランティアについて何を考えますか」


「ボランティア」と言えば、最初は「かわいそうだ」「気の毒だ」、だから「何かしてあげよう」といった上下関係の一方的な関わりがみられるかもしれません。しかし、様々な人々との関わりを通して、互いの心と心が触れ合い、感情がとけあうような人間関係が出来ていきます。あなたはこういった経験はしませんでしたか。


「どうしてあると思うのか」という問いに対し、「頑張っていろいろやってるのに・・・」という表現はそこには、「やってあげてるのに」という気持ちが見え隠れするような気がします。


「1ボランティアについて」の自問自答で、問い「他人のどのようなところが目につくようになったか」、答え「他人の顔の変化」とあります。ここがもう少し具体的になっていればなおいいと思います。「目につくようになった」というのは、「気がつくようになった」ことなのか「気になるようになった」のかよく分かりません。「他人の顔の変化」も、「嬉しく感じてもらえている」のか、「迷惑に感じられている」のか気になるということなのかはっきりしません。


 


「2高校での生活をどのように過ごしたいか」


「2高校での生活をどのように過ごしたいか」では、あなたが高校生活で「勉強」と「自分のやりたい事」を一生懸命頑張ろうと決意をメモに書いてみましょう。あなたの「やりたい事」って何でしょう?


高校生の3年間は、将来の自分の夢を実現する為の基礎のステップです。将来自分は何をしたいのか、何になりたいのか、しっかり考える時期です。今の自分の生活の中で、少し視野を広げて考えることで何かが見つかると思います。



自問自答の「問い」は、前の「答え」に関係ある(わからないこと)問いにしていくと、もっとスムースにいくと思います。これからが楽しみです。がんばってくださいね。



 

小論文作成の流れ
小論文の作業の流れを見ておきましょう。小論文作成は、少し複雑になりがちです。

1.課題を受け取る

2.課題に応じるために何を考えるか決める

3.考える事柄のひとつひとつを吟味する

4.課題に応じた答を見つける

5.答えを発表するための解説手順(アウトライン)を決める

6.手順に従って執筆する


 こうして見ると、アウトライン作成までの考察は、頭の中だけで済ませるのではなく、メモを取る方が良いということがあらためてお分かりいただけると思います。

  • 段落のチェック|自己推薦書と小論文マニュアル

  • アウトラインの組替え|自己推薦書と小論文マニュアル

  • Because(ビコーズ)|小論文の書き方ナビ

  • 文章のTPO|小論文の書き方ナビ


  • 小論文の作成とは
    試験論文作成手順と論理思考の関係

     試験論文は、一般の論文とは作成手順が異なります。

     たとえば大学の卒論や学位論文、研究論文という種類のものは、大抵はテーマを自分で決めますし、提出までに数ヶ月あるいは何年もかけて準備をします。

    これに対して、試験論文は、試験会場でテーマが与えられ、試験時間内で作成して提出しなくてはなりません。
    また、もちろん課題が事前に知らされることはありませんから、学位論文や研究論文のように、テーマについて事前に調べて何を書くか、どう書くかを決めておくことなど出来ません。

    しかし、だからと言って思いつきを未整理のまま書いて良いというわけではありません。試験論文も一般の論文同様、試験会場でいきなり与えられた課題であっても、その場で理解し、何を書くか、どう書くかを決め、書き終えなければならないわけです。


     この、課題について理解し、何を書くか、どう書くかを決めて時間内に書き終えるという作業は、テーマである対象に対して、できるだけ科学的に立ち向かい、できるだけ正当性があってできるだけ多くの人に受け容れてもらえる立論を実現するという作業が定められた時間内に行なわれなければならないということです。


    したがって、予備知識やテーマ種別の立論パターンを覚えておいて対処しようとすることは運を天に任せるやり方、投げやりで意見や主張を明示する発言者としては無責任な姿勢に他なりません。


     また、試験論文では論文を読んで採点する専門家が評価するわけですから、受験生が手に入れることができる書籍や、解説書の類に述べられている立論パターン、受験生が通常身に付けている知識の質や量について、全てを知っていると考えておくべきです。

    つまり、もしも受験生が、手に入る解説書の立論や知識を覚えておいて、後は文章でうまく誤魔化せばいいと考えているとしたら、それは全て見抜かれてしまうと自覚するべきです。


     だから、対象を科学的に分析して深く理解する方法、より正当性があり説得性がある立論を組み立てる方法を学び、身につけておく必要がある訳です。

     それらの方法が、論理的思考と呼ばれるものです。

     論理的思考の基本は、分からないことを分かるために自問自答することです。

    知識が必要ないと言っているのではありません。知識で何とかなると考えてはいけない、知識を使いこなす能力を身につけなければならないということなのです。
                                  


    (筆 フォスター代表 林)
    自問自答のポイント(その2)

     ―自問自答のポイント(その2)―

     実際に論文を書いたことのある人なら誰でも経験する発問の壁について考えましょう。


     自問自答は対象を分析するために欠くことのできない思考の基本的な作業です。

    しかし、自ら問いを発して自ら答えようとするとき、実際にはいくつもの問いの中からもっとも価値のあるものを選択して発するものです。
    あるテーマを分析するのにどの分野から問いを発するかによって分析の方向が全く異なってくるのですから、選択する能力が必要になります。

     たとえば、高齢者の置かれている問題状況について考えようとするとき
    「老いることは例えばどのような実感として感じるのか」「高齢者福祉サービスを全ての高齢者が平等に受けているのか」といった具体的な発問もあれば、「身体の衰えに起因する問題は何か」という問い方もできます。


     これらの違いは、発問のベ−スになっている認識によります。そして認識はその分野の知識や経験の深さと広さによって作られていますから、より良い認識を身につけるよう努力しておくことが望まれます。また、これによって生じた視点からより良い問いを選択するためには、どのような選択の基準をもっているかにも左右されます。


     発問の壁と呼べるものは確かにあります。しかし、その正体は認識のあり方やそれをつくる知識や経験の深さや量、それらとも関連しながらつくられる判断基準の正当性、あるいは、選択に向けて作業をする際の感情や感覚の抑制ができるかどうか、考える対象にきっちり意識を集中しながら疑問を探せるかどうか、というようにいくつもの壁があり、それらはひとつひとつ解消していく工夫をしなければなりません。


     その具体的方法のひとつひとつはここには掲載しませんが、たとえば、対象をどのように捉えるかによっても問いが出しやすくなりますから、ここでは、対象への向かい方を説明しておきたいと思います。


     次の設問文を読んで、何について考えればいいのかを考えてみて下さい。

    自然環境の破壊が進んでいる。それは人類のどういう考え方が原因となっ
    ていると思うか。あなたの意見を述べよ。
                  

     このように設問文の中から考えるべきキーワードを引き出しにくい場合もあります。その場合は一層、文節に分解して、この設問文の文意を整理して正確に理解する必要があります。文節相互の係り受けを確かめることも効果がありますし、修飾・被修飾の関係を確認することも効果があります。そうして設問の文意を整理すると、この意味が分かります。


     つまり「人類のある考え方が原因となって自然環境の破壊が進んでいる」と設問文は説明しています。そしてその考え方はどういうものかが問われています。

     この設問に対して、文節・連文節ごとに問いを出し、さらにその自問自答に対して次の問いを出していくことでより意義ある自問自答を目指して進めていくわけです。発問の視点に5W1Hを活用できることは既に説明しました。

    例を挙げておきます。

    1.自然環境の破壊にはどのようなものがあるか、

    2.その破壊の原因や背景にはどのようなことがあるのか、

    3.その原因や背景にある人類の営みには人類のどういう考え方が反映して  いるのか、

    4.このような人類の考え方をどう思うか、

    以上、設問の要求に迫っていく問いになっていますね。
                                  
    (つづく)

     (筆 フォスター代表 林)









    自問自答のポイント(その1)

     ―自問自答のポイント(その1)―

     自分とは認識も価値観も違うかもしれない相手に自分の意見や理解したこと、主張したいこと、考えて辿り着いた結論を理解し、納得してもらうためには、なぜそう思うのか、どういう経緯でその結論に辿り着いたのか、といった結論や主張を支えるものを分かりやすく説明する必要があるということは、前回、お話ししました。


     しかし、自分の意見や理解したこと、主張したいこと、考えて辿り着いた結論は、初めから自分の中に用意されているわけではありません。
    記憶している知識は初めからあると言ってよいでしょうが、それを説明するときは、本の紹介と同じように、相手を納得させる必要は無いので、単なる説明だけで済みます。

    自分の意見や主張、考えた結果などは、初めから用意されていませんから、
    それを見つけ出すことが出来なければなりませんが、それにはどうすればよいのでしょうか。


     その方法は、まず、対象について自分が「理解している側面」と「理解できていない側面」に分けることが必要です。

     なぜなら、対象について分かっている側面と分かっていない側面とに分けることで、何を調べれば全体の本当の姿を知ることができるのかが明確になり、それを調べることで初めて、全体のありのままの姿を理解することができるからです。

    また、そうすることではじめて、事実にもとづいた――誰も否定しよ
    うがない説明を行なうことができるからです。


     もしも一部分しか分かっていないのに、それだけを頼りに相手に説明しようとしたら、偏った説明しか出来ないでしょう。それでは、言いたいことをとても理解し納得してもらうことは出来ません。


     では、分かっていることと分かっていないことを明確にするにはどうすればよいでしょうか。


     それは、自分の力で問いを発することです。問いを発する以上、対象について分からないことを持っていることが必要です。分からないこと、知らないこと、曖昧にしか理解できていないことを、決して見過さないように注意することで問いを丁寧に自らに問い掛けていくわけです。

    たとえば次の文を読んで、少し考えてみましょう。

    (考える対象の例)

     私は60倍の天体望遠鏡を作ったことがある。60倍でも月の表面を詳しく観
    ることができ、とても感動した。

    (問いの例)
     
    1.何に感動したのだろうか。

     a.おそらく月面を間近に見ることができたから。

    2.60倍で観ると、月の表面はどのくらいの大きさになるのだろう。

     a.(解答困難)

    3.天体望遠鏡を自分で作るには何が必要だろうか。

     a.天体望遠鏡の仕組みを知ることと、その部品を揃えること。

    4.天体望遠鏡を作るのにいくらかかるだろうか。

     a.(解答困難)

     少しだけ自問自答してみましたが、こうしてみると、解答困難な問いがいくつかありましたね。

     まさに、これらの問いの元になっている疑問については、自分が答えられない――つまり分かっていない――という状況なのですね。

    では、これらはどうすればよいのでしょう。


     それは「訊ねる」「調べる」という方法しかありませんね。

     偶然に答えが見つかるのを待っていたのでは、いつのことになるか分からないからです。

     こうして、訊ねたり、調べたりして、学んでいくと、いままで分からなかったことがどんどん分かってきます。それによって、考えようとしていた対象のこともどんどん理解できるようになります。

     このように、「問い」を出すことで、分からないことを明らかにし、それについて訊ねたり調べたりして分かるように「学ぶ」ことを「学問」といいます。

     自問自答――すなわち考える――ということは、学問の基本的な作業だということが分かりますね。


     そして、自問自答をすることで、理解の範囲を拡大し深めてくれるのだと
    うことも分かりますね。このように、自問自答の丁寧な積み重ねによって、私たちは、対象についての意見や主張、結論を手に入れることができるようにな
    ります。

                        

     (筆 フォスター代表 林)